BSRC社の可変型遺伝子トラップ法技術により作製した遺伝子破壊マウス700系統以上のライブラリー「TG Resource Bank®」です。可変型遺伝子トラップ法は、熊本大学生命資源研究・支援センター 教授 山村研一(当社顧問)らにより発明された、遺伝子改変マウスの効率的な作製方法であり、トラップベクターによりマウスES細胞に発現する遺伝子をランダムに破壊する方法です。従来のトラップ法に比べて、遺伝子の破壊が行えること、破壊した遺伝子の位置にヒト遺伝子や突然変異などを挿入可能であることが特徴であり、ヒト疾患モデル動物の開発や詳細な遺伝子機能解析に有用な手法です。
当社では、可変型遺伝子トラップ法を用いて、大規模かつ網羅的にマウスの遺伝子を破壊したライブラリー「TG Resource Bank®」を構築しました。
特長
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01
「TG Resource Bank®」は、700系統以上の遺伝子改変マウスのライブラリー
02
従来のトラップ法に比べて、遺伝子の破壊が行える
03
破壊した遺伝子の位置にヒト遺伝子や突然変異などを挿入可能
04
ご発注から約3ヶ月でヘテロ接合体KOマウスを納品いたします。
TG Resource
Bank®
TG Resource Bank®の提供について
当社では、ご希望の系統のマウスを、当該マウス系統の「使用権」として販売しております。その際、原則として、ヘテロ接合体マウスのブリーディングペアを提供いたします。使用権には期限はなく、ご購入後は、自由に繁殖していただいて構いません。ただし、第三者への再販、譲渡はご遠慮ください。また、途中でコロニーが途絶えてしまった場合には、当社にてバックアップしている凍結胚をご利用いただくことができます(凍結胚の輸送や個体復元をご依頼の場合は別途費用となります)。
700系統以上のマウスを作製、保有しております。
トラップ遺伝子の例 | Elovl6 / Tet2 / Glrx5 / Dst / Acot8 / Metap1 / B3bp / Rnf111 / Nup210 / Atf5 / Ube2j2 / Rassf3 / Hip1 / Smad2 / Jarid2 / Aldoa …etc |
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TG Resource Bank®(700系統以上)
マウスはすでに系統として樹立されており、ご注文より数ヶ月でお客様に提供することが可能です。
1系統あたり | 40万円(税別) |
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- ※ 5’RACE法により得られたトラップベクター挿入位置上流のcDNA配列情報から、バイオインフォマティクスの手法によって推定される破壊遺伝子を記載しております。
- ※ 基本的にヘテロ接合体マウス個体もしくは凍結胚での提供となります。
- ※ 価格や提供方法、ご使用範囲、その他技術情報などはこちらよりお問い合わせください。
可変型遺伝子
トラップ法
について
可変型遺伝子トラップ法は、熊本大学生命資源研究・支援センター 教授 山村研一らにより発明された、遺伝子改変マウスの効率的な作製方法であり、トラップベクターによりマウスES細胞に発現する遺伝子をランダムに破壊する方法です。従来のトラップ法に比べて、遺伝子の破壊が行えること、破壊した遺伝子の位置にヒト遺伝子や突然変異などを挿入可能であることが特徴であり、ヒト疾患モデル動物の開発や詳細な遺伝子機能解析に有用な手法です。
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Flow
01トラップESクローンの作製
エレクトロポレーションによって、マウスES細胞(TT2)へトラップベクター(以下、ベクター)を導入します。ベクターはマウスゲノム上に無作為に挿入されますが、遺伝子領域に挿入された場合のみ、内在性のプロモーターによってレポーター遺伝子が発現し、クローンとして取得されます。ベクターの挿入によって、挿入直下に存在する遺伝子の発現を阻害します。
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Flow
02破壊遺伝子の配列解析
5’RACE法によって、ベクター挿入位置の上流cDNA配列情報を得ます。配列情報をもとに破壊遺伝子の特定を行います。また、ベクター挿入が1コピーだけであること(=単一遺伝子の破壊)も確認します。
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Flow
03マウスの作製
ベクターが挿入されたES細胞を用いて、アグリゲーション法によるキメラマウス作製を行います。生殖系列移行を確認し、F1ヘテロ接合体マウスを作製します。
参考文献
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PLoS Genet. 9: e1003204, doi; 10.1371/journal.pgen.1003204(2013).
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Exchangeable gene trap using the Cre/mutated lox system.
Cell Mol. Biol. 45; 737-750(1999).
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日本薬理学雑誌(Folia Pharmacol. Jpn) 129: 337-342(2007).
可変型遺伝子トラップ法の特許成立国
- 日本(特許番号:4664554)
- 米国(特許番号:US7,312,075、US8,722,480)
- 欧州(特許番号:EP1201759)
- 中国(特許番号:ZL00812904.5、ZL200510084464.6)
- 香港(特許番号:HK1048830)
- オーストラリア(特許番号:AU778,719)
KOマウス提供
サービス比較
(約700遺伝子)
(C57BL/6N由来)
(CRISPR/Cas9の場合は別系統の受精卵を用いることも可能です。)
(F1heteroマウス作製まで)
(作製済KOマウス・表現型データベース)
(約900遺伝子)
TG Resource Bank® | ノックアウトマウス 作製受託 |
DeltaOne™ (作製済KOマウス・表現型データベース) |
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破壊遺伝子 | 大規模・網羅的・ランダムに破壊された遺伝子 (約700遺伝子) |
ご希望の遺伝子 | 創薬ターゲットとして有用性が高いと考えられる遺伝子 (約900遺伝子) |
作製方法 | 可変型遺伝子トラップ法 | ジーンターゲッティング法あるいはCRISPR/Cas9によるゲノム編集 | ジーンターゲッティング法 |
使用ES細胞 | TT2(B6×CBA) | RENKA株 (C57BL/6N由来) (CRISPR/Cas9の場合は別系統の受精卵を用いることも可能です。) |
129由来 |
納期 | マウス:約3ヶ月 | マウス:約1年※1 (F1heteroマウス作製まで) |
マウス:約3ヶ月 |
権利関係 | 使用権許諾 | お客様に帰属 | 使用権許諾 |
- ※1 CRISPR/Cas9による受精卵インジェクションの場合、約9ヶ月となります。
- ※ 各サービスの詳細はお問い合わせください。