BSRCでは、お客様の要望、研究目的に合わせて、最適な遺伝子改変マウスのタイプ、作製法を提案いたします。
本内容は、株式会社トランスジェニックの純粋持株会社移行に伴うグループ内事業再編により、2021年4月より、当社での実施となります。株式会社トランスジェニックでの実施内容を承継して提供しております。

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マウス関連の
総合受託
サービス

01 コンベンショナルKOマウス

コンベンショナルKOマウス

機能をもった標的遺伝子産物が産生されないように、マウスゲノム上のタンパク質コーディング領域に変異を導入します。
CRISPR/Cas9を用いて受精卵におけるゲノム編集、あるいはターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製します。

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02 コンディショナルKOマウス

コンディショナルKOマウス(flox マウス)

Cre、CreERT2といった組換え酵素を発現させることにより、標的遺伝子を組織/時期特異的に欠失させます。Creの認識配列となるloxPを導入するため、floxマウスと呼ばれることもあります。これにより、遺伝子産物の組織/時期特異的な機能解析だけでなく、コンベンショナルノックアウトが胚性致死となる遺伝子産物の成体における機能解析をすることも可能となります。ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製します。

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03 KI(ノックイン)マウス

KI(ノックイン)マウス

ゲノム上の特定の領域に外来の配列を挿入、あるいは内在の配列を置き換えるストラテジーがノックインとなります。マウス遺伝子配列のヒト遺伝子配列への置換、レポーター遺伝子の挿入などが代表的な例となります。ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製いたしますが、導入配列の長さによってはCRISPR/Cas9を用いて受精卵におけるゲノム編集による作製も可能です。安定的な外来遺伝子の発現を可能にする、ROSA26領域へのノックインも承っています。また、点変異や短い領域の欠失をゲノム中に導入するノックインも、CRISPR/Cas9を用いたゲノム編集により可能となりました。

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04 Tg(トランスジェニック)マウス

Tg(トランスジェニック)マウス

トランスジーンを受精卵インジェクションしゲノム中にランダムに挿入することにより、外来遺伝子を異所性発現、強制発現させることができます。

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05 凍結胚・凍結精子作製

凍結胚・凍結精子作製

遺伝子改変マウス事業によって培われた胚操作やそれに関わる生殖関連技術で、マウス作製・系統保存に関わる受託サービスを提供しております。凍結胚の作製、精子作製、胚からの個体復元などご要望に応じたサービスを提案いたします。

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06 飼育繁殖

飼育繁殖

ご依頼により当社で作製した遺伝子改変マウスやお客様の保有するマウスについての飼育・繁殖・増産サービス、また、体外受精による増産サービスを提供いたします。ご要望に合わせて飼育繁殖・増産計画を提案いたしますので、ご相談ください。

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07 スピードコンジェニック

スピードコンジェニック

当社では戻し交配とマイクロサテライトマーカー解析を一体化したスピードコンジェニックサービスを提供いたします。提供のマウスサンプルからマイクロサテライトマーカー解析のみを実施することも可能です。

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08 生化学検査・血液学検査

生化学検査・血液学検査

ノックアウトマウス作製受託の一環として、当社で受託作製したマウスおよびお客様所有のマウスについて表現型解析受託を行っております。生化学解析、血液学解析、病理組織検査などに対応いたします。

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01 コンベンショナルKOマウス
02 コンディショナルKOマウス
03 KI(ノックイン)マウス
04 Tg(トランスジェニック)マウス
05 凍結胚・凍結精子作製
06 飼育繁殖
07 スピードコンジェニック
08 生化学検査・血液学検査

コンベンショナルKOマウス

機能をもった標的遺伝子産物が産生されないように、マウスゲノム上のタンパク質コーディング領域に変異を導入します。
CRISPR/Cas9を用いて受精卵におけるゲノム編集、あるいはターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製します。

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コンディショナルKOマウス(flox マウス)

Cre、CreERT2といった組換え酵素を発現させることにより、標的遺伝子を組織/時期特異的に欠失させます。Creの認識配列となるloxPを導入するため、floxマウスと呼ばれることもあります。これにより、遺伝子産物の組織/時期特異的な機能解析だけでなく、コンベンショナルノックアウトが胚性致死となる遺伝子産物の成体における機能解析をすることも可能となります。ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製します。

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KI(ノックイン)マウス

ゲノム上の特定の領域に外来の配列を挿入、あるいは内在の配列を置き換えるストラテジーがノックインとなります。マウス遺伝子配列のヒト遺伝子配列への置換、レポーター遺伝子の挿入などが代表的な例となります。ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製いたしますが、導入配列の長さによってはCRISPR/Cas9を用いて受精卵におけるゲノム編集による作製も可能です。安定的な外来遺伝子の発現を可能にする、ROSA26領域へのノックインも承っています。また、点変異や短い領域の欠失をゲノム中に導入するノックインも、CRISPR/Cas9を用いたゲノム編集により可能となりました。

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Tg(トランスジェニック)マウス

トランスジーンを受精卵インジェクションしゲノム中にランダムに挿入することにより、外来遺伝子を異所性発現、強制発現させることができます。

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凍結胚・凍結精子作製

遺伝子改変マウス事業によって培われた胚操作やそれに関わる生殖関連技術で、マウス作製・系統保存に関わる受託サービスを提供しております。凍結胚の作製、精子作製、胚からの個体復元などご要望に応じたサービスを提案いたします。

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飼育繁殖

ご依頼により当社で作製した遺伝子改変マウスやお客様の保有するマウスについての飼育・繁殖・増産サービス、また、体外受精による増産サービスを提供いたします。ご要望に合わせて飼育繁殖・増産計画を提案いたしますので、ご相談ください。

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スピードコンジェニック

当社では戻し交配とマイクロサテライトマーカー解析を一体化したスピードコンジェニックサービスを提供いたします。提供のマウスサンプルからマイクロサテライトマーカー解析のみを実施することも可能です。

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生化学検査・血液学検査

ノックアウトマウス作製受託の一環として、当社で受託作製したマウスおよびお客様所有のマウスについて表現型解析受託を行っております。生化学解析、血液学解析、病理組織検査などに対応いたします。

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サービスの特長

遺伝子改変マウスには大きく分けて遺伝子破壊(ノックアウト)マウスと遺伝子導入(トランスジェニック、ノックイン)マウスがあります。当社では様々なタイプの遺伝子改変マウスを作製することが可能な技術を有しています。
トランスジェニック社時代から熊本大学の山村研一教授より指導を受けた熟練のメンバーが中心となり、サービスの品質を落とすことなく展開しております。目的に応じた具体的なストラテジーを提案いたしますので、ご相談ください。ご提供いただいた情報は秘密情報として外部漏洩を決して行わず、ご要望に応じて秘密保持契約を締結いたします。

1. ご希望に合わせたストラテジー提案

当社では、保有する技術を最大限に用いてご希望される研究内容に合致した遺伝子改変マウスの作製方法を提案いたします。

01 ノックアウトマウス(遺伝子破壊マウス)

ノックアウトマウス(遺伝子破壊マウス)には大きく分けて2つあります。マウスゲノム上のエクソンを含む領域を薬剤耐性遺伝子で置換した遺伝子破壊マウスを、コンベンショナルノックアウトマウス(単純遺伝子破壊マウス)と呼びます。これは非致死性の遺伝子を破壊する方法で、マウスの細胞全てにおいて標的となる遺伝子が破壊されています。これに対して致死性の遺伝子を破壊したい場合には、時期特異的または部位(臓器)特異的に遺伝子を破壊するマウスをコンディショナルノックアウトマウス(条件付き遺伝子破壊)と呼びます。いずれも高品質なES細胞RENKA株と相同組換え法を用いて作製いたします。

02 遺伝子導入マウス

遺伝子導入マウスも、大きく分けて2つあります。外来遺伝子をマウスゲノムの標的とする位置に1コピー導入するマウスをノックインマウスと呼びます。これに対して、外来遺伝子をマウスゲノム内のランダムな位置に1コピー以上導入するマウスをトランスジェニックマウスと呼びます。ノックインマウスでは、高品質なES細胞RENKA株と相同組換え法を用いますが、高効率に相同組換えで導入できるGt(ROSA)26遺伝子座に導入するサービス(ROSA26-KI)も展開しております。さらに、CRISPR/Cas9法による一塩基置換導入マウスの作製も承っております。

2. 高品質ES細胞株、高効率CRISPR/Cas9ノックイン法

当社では、高い生殖系列移行(Germline Transmission)効率を示すC57BL/6N系統由来のRENKA株(新潟大学 﨑村建司教授らが樹立)を使用しております。また、Broad研究所(CRISPR/Cas9における特許群)および東京医科歯科大学(高効率CRISPR/Cas9ノックイン法)よりライセンス許諾を受けてCRISPR/Cas9を用いた受託も行っています。

3. 多種多様な依頼に対応

新規遺伝子改変マウス作製、保有されているマウスの増産、凍結胚・精子の作製と保存、スピードコンジェニックなど遺伝子改変マウスに関わるサービスを広く展開しております。

4. ご希望に合わせた契約

遺伝子改変マウスの作製は、研究面・事業面においても重要な秘密情報となります。ご提供いただいた情報は秘密情報として外部漏洩を決して行わず、ご要望に応じて秘密保持契約を締結いたします。

マウス選択
簡易チャート図

コンディショナルKOマウス作製

Cre、CreERT2といった組換え酵素を発現させることにより、標的遺伝子を組織/時期特異的に欠失させます。Creの認識配列となるloxPを導入するため、floxマウスと呼ばれることもあります。これにより、遺伝子産物の組織/時期特異的な機能解析だけでなく、コンベンショナルノックアウトが胚性致死となる遺伝子産物の成体における機能解析をすることも可能となります。ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製します。

コンベンショナルKOマウス作製

機能をもった標的遺伝子産物が産生されないように、マウスゲノム上のタンパク質コーディング領域に変異を導入します。CRISPR/Cas9を用いた受精卵におけるゲノム編集、あるいはターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製します。

CRISPR/Cas9

CRSPR/Cas9によるゲノム編集は、標的遺伝子のノックアウト、点変異導入、cDNAノックインなど、様々な遺伝子改変の目的に用いることができます。変異導入効率が非常に高いため、ノックアウト、点変異導入などでは受精卵において変異を導入することが可能です。長い配列のノックイン、大規模領域の欠失など効率が低い変異の導入には、ES細胞における実施をおすすめしております。
お客様のご希望される変異導入を実現するために、最適なストラテジーの提示、guideRNA、donorDNAの設計をいたします。

KIマウス作製

ゲノム上の特定の領域に外来の配列を挿入、あるいは内在の配列を置き換えるストラテジーがノックインとなります。マウス遺伝子配列のヒト遺伝子配列への置換、レポーター遺伝子の挿入などが代表的な例となります。ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換えにより作製いたしますが、導入配列の長さによってはCRISPR/Cas9を用いて受精卵におけるゲノム編集による作製も可能です。安定的な外来遺伝子の発現を可能にする、ROSA26領域へのノックインも承っています。また、点変異や短い領域の欠失をゲノム中に導入するノックインも、CRISPR/Cas9を用いたゲノム編集により可能となりました。

ROSA-KIマウス作製

Gt(ROSA)26Sor 遺伝子は、Phillip Sorianoらによって、ROSAベクターを用いたジーン・トラップ法で発見された遺伝子座です。この遺伝子座へのノックインマウスが数多く作製されている理由として、ROSA promoterからの転写は均一ではないもののユビキタスであること、Gt(ROSA)26Sor KOホモ接合体マウスは、表現型が認められず健康であること、ES細胞における相同組換え効率が高く、相同組換えES細胞クローンを樹立しやすいことが挙げられます。このようなセーフハーバーサイトとしての特徴を持つGt(ROSA)26Sor locusへのノックインマウス作製サービスを、各種ベクターバックボーンを用意して提供いたします。

Tgマウス作製

染色体上にランダムな遺伝子導入を行うトランスジェニックマウスの作製受託サービスを提供しております。提供材料や当社で保有する材料の組み合わせにより、ご希望を満たす発現ベクターの構築を行い、トランスジーンを切り出し精製し、当社標準系統であるC57BL/6N系統(ご希望の系統での実施も可能です)の受精卵へマイクロインジェクションいたします。離乳した産子より、体組織を採取し、ジェノタイピングPCR解析を実施、ファウンダーマウス(F0)を同定します。

遺伝子改変
マウス作製法

ターゲティングベクターを用いたES細胞における相同組換え法

当事業部は発足よりES細胞を用いた遺伝子改変マウス作製を基幹事業としており、豊富な経験、実績を持っています。お客様のご要望に応じてコンディショナルノックアウト、ノックインをはじめ様々な遺伝子改変アリル作製ストラテジーを提示し、相同組換え用のターゲティングベクターを作製いたします。当社で利用するES細胞は高い生殖系列移行効率を示すC57BL/6N系統由来のRENKA株であり、戻し交配をすることなくC57BL/6N系統のマウスが得られます。

RENKA株のGermline Transmission効率について

CRISPR/Cas9によるゲノム編集

CRSPR/Cas9によるゲノム編集は、標的遺伝子のノックアウト、点変異導入、cDNAノックインなど、様々な遺伝子改変の目的に用いることができます。変異導入効率が非常に高いため、ノックアウト、点変異導入などでは受精卵において変異を導入することが可能です。長い配列のノックイン、大規模領域の欠失など効率が低い変異の導入には、ES細胞における実施をおすすめしております。
お客様のご希望される変異導入を実現するために、最適なストラテジーの提示、guideRNA、donorDNAの設計をいたします。

  1. 01

    Broad研究所(CRISPR / Cas9における特許群)および国立大学法人東京医科歯科大学(高効率CRISPR / Cas9ノックイン法)よりライセンス許諾を受けてサービスを実施しております。

  2. 02

    guide RNA設計からマウス作製まで、トータルサービスを提供いたします。一部工程のみの受託も承ります。

  3. 03

    ES細胞を用いた相同組換え法との組み合わせも実施いたします。

  4. 04

    研究の目的に応じたストラテジーを相談させていただきます。本手法での実施が適さない場合は、別のマウス作製方法を提案させていただきます。

CRISPR / Cas9の原理

ゲノム編集の基本原理は、任意の標的ゲノム部位にDNA二本鎖切断(double-strand break: DSB)を誘導し、その後切断されたDNA末端が細胞の持つDNA修復機構により修復される際に、塩基の欠損や挿入が起こるものです。非相同末端結合(non-homologous end-joining: NHEJ)による修復は、塩基欠損や挿入が高頻度で起こります。そのため、DNA二本鎖切断がタンパク質コード領域に起これば、フレームシフトによるストップコドン生成が期待されます。
一方、相同組換えによる修復(homology-directed repair: HDR)は、テンプレートDNAに基づく正確な修復です。そのため、テンプレートDNAとなる donor DNA(二本鎖DNA, ssODNs等)を外部から供給することで、任意の塩基置換や外来遺伝子を切断部位近傍に正確にノックインすることが可能です。

RNP(Ribonucleoprotein)インジェクション

Cas9タンパク質と、crRNA、tracrRNAを準備し、RNP(Ribonucleoprotein)複合体を調製した後インジェクションを行います。RNAとタンパク質を細胞にインジェクションすることにより、細胞導入直後からDNA切断活性による標的部位の切断が期待されます。またRNPは分解されやすいため、off-targetの切断可能性が軽減されることが期待されます。

作業概要(受精卵インジェクションの場合)

実施例

  1. (1) 終止コドン挿入によるノックアウト
  2. (2) 点変異導入によるノックイン
  3. (3) 2か所切断による欠失

など、各種目的に応じたストラテジー相談から承ります。

ライセンス状況

当社で受託作製した遺伝子組換えマウスは、お客様の機関内における研究目的での使用が認められています。作製した遺伝子改変マウス自体を商用利用する場合は、別途米国Broad研究所にご相談ください

※ 作製費用にはBroad 研究所および東京医科歯科大学へのライセンス料を含みます。

微生物検査項目

微生物検査項目
  • Sendai virus
  • MHV
  • Mycoplasma pulmonis
  • Clostridium piliforme
  • Salmonella sp.
  • Pasteurella pneumotropica
  • Ecto-parasite
  • Mycoplasma spp.
  • Pseudomonas aeruginosa
  • Corynebacterium kutscheri
  • Syphacia spp.
  • Intestinal protozoa
  • ※ マウス作製をご依頼の場合、生体納品時に同検査結果を提示します。
  • ※ その他の検査は、追加検査となります(実費)。